粘液のう胞の治療
2021年01月18日
唇の内側が腫れています。これは、粘液のう胞という疾患です。
粘液のう胞は、唾液をつくる唾液腺に何らかの理由で傷がつき、周囲に唾液が溜まって袋のようになった状態です。
たとえば間違って粘膜を噛んだりすると、唾液腺の周りの組織に傷がつき、唾液が詰まって溜まってしまうと考えられています。
いわゆる「がん」などと違い、悪性の病気ではありませんが、腫れてしまうので困りものです。
粘液のう胞の治療は、局所麻酔をして、膨らんでいる袋と、周りの小さな唾液腺をいくつか取り除く手術になります。
術前の様子。下の口唇の内側に、およそ1cmぐらいの腫れがあります。
取り除いた袋と、小さな唾液腺です。
粘液のう胞は悪性の疾患ではないのですが、再発することもあるので、周りの小さな唾液腺をいくつか取り除く必要があります。
手術の時間は10分ぐらいで、痛みはほぼありません。
麻酔や、手術後の止血の時間を合わせても30分程度でした。
術後1週間の様子
手術後1週間で、まだ小さな傷あとはありますが、後遺症もなく治癒しているようです。
治療は保険適応で行うことができます。