ETV特集 「藤井聡太 × 羽生善治 対談 一手先の世界へ」を視聴して
2025年11月30日
昨夜、EテレのETV特集「藤井聡太 × 羽生善治 対談 一手先の世界へ」を視聴しました。
番組の最後に「あなたにとって将棋とは?」という質問があり、
お二人がそれぞれに答えていました。
藤井聡太さんの答えは「ゲーム」。
これは、若き日の羽生善治さんがかつて同じ問いに答え、賛否の渦を巻き起こした言葉でもあります。
当時の将棋界では「将棋は人生そのもの」「人間の総合力で戦うもの」といった価値観が主流でした。
そこで羽生さんは、あえて
「将棋はゲームであり、それ以上でもそれ以下でもない」
と実力主義を貫いた。その挑戦的な姿勢は強烈な議論を呼びました。
藤井さんは、その歴史を知ったうえで、あえて同じ言葉を選んだのでしょう。
一方、現在の羽生さんの答えは「道」。
終わりがなく、連綿と続いていくものという意味だそうです。
「ゲーム」と「道」
表面的には異なるようで、私はこの二つが静かに重なり合う感覚を覚えました。
終わりのない道を歩く羽生さん。
その背後にも長い道が続き、さらにその前方にも未知が広がる。
そして若き日の羽生さんが掲げた「ゲーム」という視点を、藤井さんが受け取り、さらに磨き上げて次の時代へ手渡していく。
そんなふうに、お二人の言葉のあいだに橋が架かっているように見えたのです。
考えてみれば、私の仕事も似たところがあります。
私はもうすぐ50歳。
自然と「この先どこへ向かっていくのか」を考える機会が増えました。
ただ、自分の行き先を完璧に見通せるわけではありません。
けれど、医療に“到達点”はないということだけははっきりしています。
探求はどこまでも続く「道」です。
そしてその道を、若い先生方や歯科衛生士さん、スタッフの皆さんにつないでいくことこそ大切だと感じます。
医療は、人の生活が続く限り途切れさせてはいけないものだからです。
番組を見終えたあと、
将棋の世界の話でありながら、医療の道を歩く自分自身のことも深く考えさせられました。
とても良い時間でした。







