あなたのお口、未来が見えます・・・?
2025年06月16日
「今日はどんなお悩みですか?」
占い師さんのブースで聞かれそうなこのセリフ、
じつは歯医者さんの診療室でも、よく耳にする言葉です。
パッと見た印象では、まったく違う職業に見える「歯医者さん」と「占い師さん」。
歯医者さんは、白衣と聴診器とレントゲン、そしてドリル。
たいして占い師さんは、水晶玉やタロットカード、神秘的な雰囲気に包まれた空間…。
でも、実はこの二つの職業、ちょっと不思議な共通点もあるんです。
今日はちょっと変わった切り口で、歯の健康について考えてみましょう。
■使う道具は違うけど・・・
占い師さんが使うのは、星占いや手相、タロットカードや水晶玉など。
それに対して歯医者さんは、ミラー、探針、スケーラー、レントゲン写真、CT画像…。
使っている道具はまるで違いますが、実はどちらも、
「今の状態から未来を読み取ろうとしている」という点では共通しています。
たとえば、歯医者さんがレントゲンを見てこう言うとします。
「この親知らず、放っておくと将来痛む可能性が高いですね」
これってある意味、「未来予測」ですよね。
つまり歯医者さんは、「科学的な根拠と経験に基づいた未来予測の専門家」と言えるかもしれません。
■「未来を読み取ろうとする」
どちらの職業も、「これからどうなっていくか」をアドバイスする立場にあります。
占い師さんは人生全般、恋愛、仕事、運勢の流れなどを。
歯医者さんは、むし歯や歯周病、噛み合わせ、入れ歯の将来のリスクなどを。
違うのは、その予測に「科学的な裏付け」があるかどうかです。
歯医者さんの未来予測は、検査結果やこれまでの経過、統計的な知見に基づいて行われます。
そしてその予測には、「今のうちにケアすれば防げますよ」という、
未来を変えるための具体的な方法があるのです。
■信頼関係がすべて
どんなに正しいことを言っても、
「この人の話なら信じてみよう」と思ってもらえなければ、行動にはつながりません。
占いでも、歯科でも同じです。
初対面で不安そうな患者さんが、次第に笑顔になり、
「先生に診てもらって良かった」と言ってくれる瞬間。
それは、単に治療の技術だけでなく、信頼関係が築けたからこそ生まれるものです。
だから私たちは、患者さんのお話をよく聴くこと、
わかりやすく丁寧に説明することを、とても大事にしています。
■未来は、変えられる?
占いのアドバイスは、未来に希望を持たせてくれたり、
「気をつけよう」と注意を促してくれたりします。
でも、その未来や運命を直接“変える”ことまではできないのだろうと思います。
歯医者さんは違います。
むし歯になりそうな歯を見つけて、今のうちに予防すれば、
将来その歯を失うリスクをぐっと下げることができます。
歯周病の初期サインに気づいて、ケアの方法を変えることで、
10年後の自分の歯を守ることができるのです。
つまり歯医者さんは、未来を“読む”だけでなく、
未来を一緒に変えていくパートナーなんですね。
「歯医者さん=科学で未来を予測し、未来を変えるお手伝いをする人」
「占い師さん=心の未来を読み解いて、希望や気づきを与えてくれる人」
似ているようで、やっぱりちょっと違う。
でもどちらも、“あなたの未来を大切に思ってくれている人”かもしれません。
歯科の定期健診は、単なるチェックではありません。
● 専門的なクリーニングで、見えないリスクをリセットする
● 正しい磨き方や食習慣を確認し、習慣づけを促す
● 成長や加齢による変化をプロの目で見守る
こうした積み重ねが、「未来のお口の健康」をつくっていくのです。
あなたの口の中にも、“未来の地図”が描かれているかもしれません。
その地図を一緒に読み解き、より良い未来に向かって歩いていけるよう、
歯医者さんを、ぜひ気軽に頼ってみてくださいね。
お客さんや患者さんに、未来への希望を持ってもらうこと。
きっと、占い師さんも、歯医者さんも、仕事の目的は同じなんでしょうね。