前のお医者さんを評価すべき? 🤔
2025年09月22日
歯科医院では、こんな場面があります。
「前に行っていた歯医者さんでこういう治療をされたけど、大丈夫でしょうか?」
そんな時に、後から診る歯科医師が前のお医者さんの治療を“良い”とか“悪い”とか言うべきかどうか――。
不確かな情報で評価はできない 🕊️
私は、過去の治療を安易に評価しないようにしています。
なぜなら、その時の状況を正確に知ることはできないからです。
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患者さんの体調や希望
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経済的な事情や生活の背景
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当時の歯の状態や他の治療との兼ね合い
こうした情報は、その場にいた人にしか分かりません。
断片的な情報だけで「良かった・悪かった」と決めつけてしまうのは、公平でも誠実でもないと思うのです。
サッカーの監督交代に似ているかも? ⚽️
サッカーではチームの成績が低迷すると、マスコミやファンが「監督の戦術が悪い!!」と厳しく批判します。
さらに負けが続くと、監督が退任させられることもありますね。
でも、新しく就任した監督が、前の監督を強く批判する場面を見たことがある方はいらっしゃいますか?
ほとんどないですよね。
なぜなら、新しい監督は当時の事情をすべて知っているわけではないからです。
選手のケガや体調、クラブの方針や財政状況、ロッカールームの雰囲気……外からは見えない要素が山ほどあります。
だからこそ、新しい監督が語るのは過去の評価ではなく、「これからどう戦うか」。
歯科治療も同じで、私に見えるのは「今」の状態だけ。
だから私は「未来にどうつなげるか」を考えるようにしています。
もちろん説明は必要 💡
もちろん、患者さんが不安に思っているなら、過去の治療と今の状態を関連づけて説明することはあります。
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「今の状態に危険はありませんよ」と安心していただく
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「ここは改善した方が良いですね」とこれからの方向性を示す
これは批判ではなく、冷静な情報提供です。
大切なのは「これから」 🌱
過去をどう評価するかよりも、もっと大切なのは――
今の状態をどう整え、これからどう良くしていくか。
私は過去を断定的に評価するのではなく、
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「今の状態はこうです」
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「これからできることはこうです」
と、未来志向でお話しするようにしています。
まとめ ✨
過去の治療は、不確かな情報のまま「良い」「悪い」と評価できるものではありません。
大切なのは――
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評価よりも「今」を正しく理解すること
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未来に向けて一緒に考えること
医療もサッカーも、過去を振り返るより「これからどうするか」が一番大切。
その姿勢こそが、患者さんに安心を届けることにつながると私は思っています。







