歯科医院で低血糖発作が起こったら 🦷
2026年09月13日
歯科治療中に「冷や汗が出る」「手が震える」「動悸がする」「急にぼんやりする」……。
そんなとき、原因の一つとして考えるのが低血糖。血液中のブドウ糖が少なくなった状態です。
インスリンや一部の糖尿病薬を使っている方は、食事を抜いたり、食事が遅れたりすると起こりやすくなります。
まずは治療をストップ。意識や呼吸の状態を確認し、可能なら血糖測定を。
ただし、低血糖が強く疑われるときは、測定のために対応を遅らせないことが大切です。
🍬 飲み込めるなら、ブドウ糖を
意識がはっきりしていて、安全に飲み込める場合は、成人ではまずブドウ糖 10g が目安です。
- ブドウ糖タブレット:ブドウ糖として合計 10g になる個数を。
- ブドウ糖粉末:ブドウ糖 10g を水に溶かして飲みます。
- 経口用のブドウ糖液・ゲル:表示を確認し、ブドウ糖として10gを。
ポイントは、「製品の重さ」ではなく「ブドウ糖の量」で考えることです💡
約15分後に症状と、測定できれば血糖値を再確認。
改善しなければ、安全に飲み込めることを確認して、さらにブドウ糖10gを摂取します。
悪化するときは、15分を待たず救急対応へ。
🧃 ジュースでも良い?
意識がはっきりしていて、安全に飲み込めるなら、ブドウ糖を含むジュースや清涼飲料水も使えます。
成人では150〜200mL程度が目安です。
ただし、製品によって糖の種類や量は違うため、どの飲料でも同じ量でよいわけではありません。
選ぶときは、ここをチェック💡
- 「糖類ゼロ」などの飲料は使わない:甘くても、低血糖を改善する糖がほとんど入っていないことがあります。
- 原材料と栄養成分を確認:「炭水化物○g」が、すべてブドウ糖とは限りません。
- 備蓄するなら、あらかじめ製品を決めておく:ブドウ糖を含むか、必要な量はどれくらいかを確認しておきましょう。
ジュースは身近な代用品ですが、医院の備蓄には、ブドウ糖の含有量が明確な製品が扱いやすいですね😊
🥤 ガムシロップでもいい?
糖分を含むガムシロップなども代用になります。ただ、ガムシロップに「果糖ぶどう糖液糖」と書いてある場合、それだけではブドウ糖の量が分かりません。
「糖分10g」と「ブドウ糖10g」は同じではないのです。
また、α‐グルコシダーゼ阻害薬という糖尿病薬を使っている方は、砂糖の分解が遅くなるため、ブドウ糖を使います。
医院には、ブドウ糖の含有量が明記された製品を備えておくと対応しやすいですね。
もちろん、ノンカロリーのガムシロップでは効果はありません。
🚑 意識が低下していたら、口から与えない
呼びかけへの反応が悪い、けいれんしている、安全に飲み込めるか分からない……。
そんなときは、タブレットも液体も、無理に口へ入れません。
誤嚥や窒息の危険があるからです。
119番通報と呼吸・気道の確認を行い、救急対応につなげます。
重症低血糖には、グルカゴンなど、口から飲む方法以外の治療が必要です。
🌱 患者さんも、医院も、事前の備えを
患者さんは、受診前に自己判断で食事や糖尿病薬を変更せず、食べられないときは事前にご相談ください。
医院側も、ブドウ糖の備蓄とスタッフの対応手順を確認しておきましょう。
回復後も再発することがあるため、すぐに帰宅させず、経過を確認して必要に応じて主治医と連携することが大切です。







