ゴールデンウィーク明けの“お口の不調”、それって心と体からのサインかも?
2025年05月5日
連休が終わって、なんとなく体がだるい…。
そんな経験、ありませんか?
実はこの時期、
「急に歯がしみるようになった」
「口の中がネバつく」
「口内炎ができて治らない」
といった“お口の不調”を訴えて来院される方がいらっしゃいます。
もちろん、むし歯や歯周病が原因のこともあります。
でも、中には検査をしても「これ」といった明確な病気が見つからないケースも。
実はそうした不調、ストレスや生活リズムの乱れが影響していることもあるのです。
◎ストレスは“お口の健康”にも影響する?
ストレスとお口の状態の関係については、まだ解明されていない部分も多いのですが、現在分かっていることを少しご紹介します。
まず、緊張や不安などのストレスがかかると、唾液の分泌量が減ります。
人前でスピーチをするとき、口がカラカラになったり、唇が乾いたりした経験はありませんか?
これは、ストレスで交感神経が優位になることで唾液の量が減るためです。
唾液は、細菌の繁殖を抑えたり、口内を潤したり、むし歯の進行を防いだりと、さまざまな働きをしています。
分泌が減ると、口臭が強くなったり、ネバネバと不快感が出たり、味が変に感じられることも。
また、強いストレスは歯ぎしりや食いしばりの原因になることもあります。
寝ている間に無意識に歯に強い力がかかり、あごの痛みや歯のしみ、肩こりなどにつながることもあるようです。
◎生活リズムの乱れがもたらす“口内トラブル”
ゴールデンウィーク中は、夜更かしや外食、甘い物の摂りすぎなど、普段と違う生活になりがちです。
こうした習慣の変化は、お口の環境にも影響を与えます。
また、疲れや睡眠不足によって、いわゆる免疫力が低下すると、
口内炎ができやすくなったり、歯ぐきが腫れたりすることもあります。
(※「免疫力」という言葉は一般的によく使われますが、医学的な定義ははっきりしていません。ここでは「体力」や「感染への抵抗力」といった意味で使っています)
“歯のトラブル”と聞くと、どうしてもむし歯や歯周病など、明確な病気を思い浮かべがちです。
でも実際には、心と体のバランスの乱れが原因となって、お口の不調が出ることもあるのです。
もし、ゴールデンウィーク明けに
「なんとなく口の調子が悪いな」
「いつもと違って違和感があるな」
と感じたら、それは心身からのサインかもしれません。
無理せず、ゆっくり休んで、必要があれば歯科や医療機関にご相談ください。
小さな不調を見逃さないことが、心と体、そしてお口の健康を守る第一歩になります。